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2025.10.12

筋トレ頻度におけるトレーニングメニューの作成法

こんにちは!トレーナーのYUKIです!
本日は、1週間での筋トレ頻度におけるトレーニングメニューの作成法を伝授していこうと思います!
1週間に何回筋トレできていますか?1、2回で分割法をしていませんか?
このようなことが起きないように今回説明していきますので、ぜひ読んでいってください!!

はじめに:筋力・筋肥大に関わる主要変数とそのエビデンス

まず、どの分割法を使うかを論じる前に、筋トレプログラム設計で最も重要とされる変数と、それらについてのエビデンスを簡潔に整理しておく。
• 総トレーニング量(週あたりセット数・総負荷量):多くのメタ解析で、筋肥大や筋力向上に対して最も強く関連する変数として挙げられている。
• 刺激頻度(筋肉/筋群あたりの1週間あたりのトレーニング回数):頻度を上げることによる有利性が議論されている(ただし、量を等しくした場合の差は限定的という報告もある)。
• 強度(%1RM)/反復回数レンジ:従来の「反復回数-強度対応」に従って、強度(1–5回)→筋力最適、8–12回 → 筋肥大最適という考え方がある。ただし、最近では“高負荷 vs 低負荷でも努力度次第で同等の筋肥大が得られる”という報告も増えてきている。
• 休憩インターバル時間:休憩時間が60秒以上あると筋肥大にやや有利という系統的検討もある。
• 回復・オーバーロードの継続性:高頻度・高負荷を維持するためには、疲労管理と回復(休息、栄養、睡眠など)が重要となる。
• トレーニング経験・適応段階:初心者と中級者・上級者とでは最適プログラムの傾向が異なる可能性がある。

これらを踏まえつつ、各分割方式の特徴とそれぞれの設計方法、そして1週間メニュー例および注意点をお伝えします!!

全身法(Total-body/全身トレーニング方式)

全身法とは、1回のセッションで体幹・上肢・下肢を含めた主要な筋群を“すべて”(または大部分)刺激する方式で、週のトレーニング日数を 2~4日程度設定するケースが多い。

エビデンス的背景
•最近の系統的レビュー・メタ解析によれば,スプリット法(部位別・分割法)と全身法(FB = Full Body)を比較した14件の研究を統合した結果、ベンチプレス強度・下肢強度・筋肥大変化において、有意な差が見られなかった(ボリュームを等しくした条件下では)。
• 別の研究(上半身/下半身分割 vs 全身法,12週間)では、未経験者女性を対象にした結果、分割法が全身法を明確に上回るという証拠は見いだせなかった。
• ただし,一方で刺激頻度(筋肉あたり1週2回 vs 1回)が筋肥大に関して有意に寄与するという報告もある(Schoenfeldらのメタ解析:頻度高めの方が効果量が大きい)
• とはいえ,頻度の効果はボリューム調整後には限定的という主張もあり,“どの方式を選ぶかは個人の好み・時間・回復力に基づく”という見方が支配的になってきている。

つまり、理論的には、“等しい総量” を確保できるなら、全身法でも分割法でも大きな差は出づらいという結論が支持されている。

メニュー構成の原則・留意点

全身法を実施する際に考慮すべき設計原則を以下の通りです!
設計要素 標準的な範囲/考慮点
・週のトレーニング日数 2~4日(初心者は 2~3日、中級者は 3~4日が主流)
・1セッションあたりの種目数 6~10 種目程度(コンパウンド種目を中心に)
・各筋群あたり 1回セッションでのセット数 1~3セット程度(中級以上なら 3~5セットを考慮)
・刺激頻度 1週間あたり同じ筋群を 2 回程度刺激できるように設計(例:3日法なら交互に)
・種目配置順序 大筋 → 小筋、複合 → 分離の順に配列
・休憩時間 60秒~120秒(60秒以上が筋肥大にやや有利との報告あり)
・強度・反復数 筋肥大目的:8~12回、強度維持も含めて 6~15回レンジを併用。高強度(> 80%1RM)を交えると筋力寄与を強める。
・漸進性 総量(セット数・強度)を徐々に増加させる(オーバーロード)
・疲労管理 各日で扱う負荷が過度にならないように、強度の変動やレスト日を設ける

1週間メニュー例(3日/週方式を想定)

以下は “週3回全身方式” の一例。中級者向け、筋肥大重視。休息・回復日を適切に設ける。
曜日 種目構成(例) 各セット構成
・月曜 スクワット / ベンチプレス / 懸垂(またはラットプルダウン) / オーバーヘッドプレス / レッグカール / 腹筋 各種 3セット × 8–12回、休憩 90~120秒


・水曜 デッドリフト / インクラインベンチ / シーテッドロウ / サイドレイズ / ハムストリングス種目 / コア種目 各種 3セット × 6–10回(デッドは重め)


・金曜 フロントスクワットまたはレッグプレス / ダンベルフライ / チンニング / トライセプスプレスダウン / レッグエクステンション / プランク等 各種 3セット × 8–12回

ポイント:
• 各筋群は週2回に近づくよう、異なる角度・種目で重複を避けつつ刺激を分割する。
• 大きな種目(スクワット、デッドリフト、ベンチ)は週に 2 種程度入れてもよいが、疲労調整に注意。
• 強度を周期的に変える(例:3週目にやや強度を上げる、4週目リセット)

この方式のメリット・デメリットを後述します!

PPL法(Push / Pull / Legs 分割方式)

概念とエビデンス

PPL法とは,押す筋群(プッシュ:胸・三角・三頭筋),引く筋群(プル:背中・二頭筋),脚部(レッグ:大腿・ハムストリングス・臀部)を別日に分けてトレーニングする方式で、週 3~6 回でサイクルすることが多い。

エビデンス的背景・議論
• PPL は実践的に人気が高く、種目集中や筋疲労管理がしやすいという利点が語られている。
• ただし、PPL を特別に支持する高水準の RCT やメタ解析はやや限られており、全身法との比較で決定的な優位性を示すものは少ない。
• 一部のブログ的比較や実践者論説では、「週 5~6 回以上トレーニングできるなら PPL にする価値がある」旨の主張がなされている。
• ただし、Outlift の記事などでは 3日 PPL より 3日全身法の方が効率的という主張もある(“3日法では全身法が 48% 多く筋肉をつけられる” という記述)
• 総じて、PPL 法を採用する際も、総量 と 頻度、回復 を十分設計できるかが肝であり、方式そのものが万能という証拠は薄い。

メニュー構成の原則・留意点

PPL 法を効果的に運用するには、以下ような工夫が重要である。
設計要素 標準的な範囲/考慮点
週のサイクル 3日サイクル(例:P → L → P → L → P → L → 休) や 4–6日サイクル(例:P, L, P, L, P, L, rest)などが使われる
各セッションの種目数 プッシュ/プル/脚それぞれ 4~7 種目程度
各筋群あたりの週刺激回数 通常、週 2 回を目安に設計(例:P, プル, 脚 を 6 日で回すと各筋群週 2 回)
種目配置 プッシュ日 → ベンチ系・ショルダー・三頭、プル → ロー・プルアップ・二頭、脚 → スクワット・ヒップ・ハムストリングス周辺、補助種目を加える
休憩時間・強度・反復数 全身法と同様に、休憩 60–120秒、反復数 6–12 程度を基本軸とし、強度変動を加える。
漸進性・疲労調整 同じ方式を長期間続けると偏重やオーバートレーニングになりうるので、例えば上肢-下肢の比率を微調整したり、レスト週を入れるなどの工夫が必要
分割とインターフェース プッシュ→プル→脚という流れを守ることで、疲労の重複を抑える(例:プッシュで肩・三頭を使った後すぐにプルで二頭を使うと疲労が重なるため、適切な順序を保つ)

この例では,各部位は基本的に「週1回」しか刺激されない構成である。

長所・短所(部位別分割法)

長所
• 各部位に十分な種目数と集中時間を割ける
• 筋疲労・筋肉痛が限定されやすく、回復が比較的取りやすい
• 部位を重点的に鍛えたい場合に種目バリエーションを豊富に使いやすい
• トレーニング効果を“部位別評価”しやすく、筋肉の発達差を把握しやすい

短所
• 刺激頻度が下がる傾向があり(週1 回程度)、そのため筋肥大ポテンシャルを抑える可能性がある
• 欠席や日程崩れで週全体のバランスが崩れやすい
• トレーニング日数が多くなると継続性・モチベーション維持が難しくなる
• “総量確保”が甘くなりやすく、ボリューム不足に陥るリスクがある

各方式の比較・使い分けおよび設計指針

以下に、上述の内容を踏まえて、3方式を比較・整理し、あなた自身の目的・時間・回復力に応じた最適選択基準と設計指針をまとめる。

方式比較:頻度・総量・回復性観点から
指標 全身法 PPL 法 部位別分割法
・筋群あたりの刺激頻度:高め(1セッションですべて刺激) 中〜高(週 2 回が目安) 低め(週 1 回が標準)
・総量(セット数確保):各セッションに制限あり、累積量確保がやや難しい 各筋群に集中でき、量確保しやすい 各部位に集中でき、量は確保しやすい
・回復余裕:少ない(疲労累積リスクあり) 中程度 高い(個別部位集中なので疲労分散しやすい)
・日程自由度:変更に強い(総合調整しやすい) 中程度 欠席に弱い(部位サイクルが崩れやすい)
使いやすさ・導入コスト 分かりやすく初心者向け 中級以上者向けの柔軟性あり 利用者に熟練や管理力が求められる
実証的な優位性 メタ解析では優劣なし(ボリューム等価時) 特定の優位性を示す論文は限定的 同上

要するに、総量(=週あたりの有効なセット数)を確保でき、しかも回復力(休養・栄養・睡眠)が追いつくなら、どの方式もそれなりに成果を出せる、というのが現在のエビデンスに対する穏当な結論である。
ただし、実際運用上は以下のような観点が選択を左右する。
方式選択のガイドライン(目的・時間・個人特性別)
・週あたりのトレーニング可能日数が少ない(2〜3日程度) → 全身法が有利
・週 4~6 日トレーニングできる余裕がある → PPL 法や部位別分割法も選択肢になる
・回復力が十分でない/高強度を扱いたい → 部位別分割法の方が疲労管理しやすい
・種目バリエーションを豊富に使いたい/部分を重点的に鍛えたい → PPL または部位別が適する
・スケジュール変動が多く、休みが不定期 → 全身法の方が柔軟性がある
初心者・中級者段階 → 全身法または簡易分割法(PPL/上半身下半身など)から始めるのが無難
メニュー設計時の共通注意点(すべての方式に共通)
• 各セッションで「疲労しすぎず、それなりに追い込める」強度設定
• 刺激頻度 × 総量の両立を意識
• 漸進性(週・月で強度またはセット数を増加させるプログレッション)
• 休養日・回復期(オフ日、軽負荷日、Deload 週の設定など)
• 栄養・タンパク質摂取・睡眠確保・ストレス管理
• 定期的な評価と調整(強度・種目・セット数の見直し)
• 小筋群や補助種目を忘れずに組み込む

まとめ:方式別の「1週間メニュー構成法」まとめと戦略

最後に、あなた自身が選びやすいように、方式別に「1週間メニュー設計のステップ」と代表的な注意点を整理する。
全身法を採用する際のステップ
・週何日トレーニングできるかを決定(2~4 日が一般的)
・1セッションで扱う主種目(スクワット、ベンチ、デッド、プレス、プル種目)を 4~6 種目選定
・補助種目(脚ハム、腹筋、肩後部、小筋群など)を 1~3 種目追加
・各筋群を週 2 回刺激できるように、セッション内容を分割して交互化
・強度・セット数を設定(例:3 セット × 8–12 回)
・漸進計画を立てる(例えば 3 週間ごとにセット数か重量を増加させる)
・休息日・Deload 週を入れて疲労管理


PPL 法を採用する際のステップ
・P/プル/脚の 3 日サイクルを設計
・可能な週トレーニング回数を決め(例:週 6 日または 4 日など)
・各日につき 4~7 種目を割り振る(主筋群 + 補助)
・各筋群が週に 2 回程度刺激されるよう周期設計
・各セット・反復数・休憩時間・強度を設定
・刺激過多・疲労蓄積を避けるよう、種目順序や強度配置を工夫
・週の調整可能性(休み・予定変更)を許容できるよう余裕設計


部位別分割法を採用する際のステップ
・週何日トレーニング可能か(4–6 日が一般的)
・部位をいくつに分割するかを決め(例:胸、背、脚、肩、腕、補助)
・各部位に 6~10 種目ほどを割り振る
・各部位を週 1 回(または可能なら週 2 回)刺激する設計にする
・種目の順序・強度・セット数を設計
・休息日や Deload の配置を計画
・定期的にセット数・重量見直しを行う

少し長くなりましたが、3つの作成法を今回提案しました。
これらを参考にしてぜひ、組んでみてください!!

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