その食事法NG!ボディメイク中の簡単食事法を徹底解説!

みなさん、こんにちは!トレーナーの瀬ヶ沼です!
筋肉をつけたり、体脂肪を減らしたりするために食事が大事、食べるものは大事と多くの方が認識しているかと思います。しかし、具体的にどうすればいいのか、何を食べればいいのかを詳しく理解されている方は少ないかと思います。今回はそのような方に向けて食事について解説していきます。
1 ボディメイクにおける「食事の重要性」
1-1 ダイエットとの違い ― 体重ではなく体の形を整える
「ボディメイク」と聞くと、つい体重を落とすことを想像しがちですが、実は見た目のラインを整えることが本当の目的です。
極端に体重だけを減らしてしまうと、筋肉まで落ちやすく、引き締まった体とはほど遠くなってしまいます。
たとえば 同じ体重でも、筋肉量が多い人は引き締まって見える のに対し、筋肉が少ない人はふっくら見えます。これは筋肉のほうが脂肪よりも密度が高く、同じ重さでもサイズが小さいからです。
そのため、
✔「体重を落とす」=ダイエット
✔「見た目を変える」=ボディメイク
と覚えておくとわかりやすいです。
1-2 食事8割・運動2割? ボディメイク成功の黄金バランス
「運動すれば痩せる」と思っている方は多いですが、実際には体の変化のほとんどは食事で決まると言われています。
実際、ハーバード大学公衆衛生大学院の研究でも、体重管理には食事内容の影響が大きいと報告されています(Mozaffarian et al., New England Journal of Medicine, 2011)。
運動はもちろん大切ですが、
・食べすぎ
・栄養バランスの偏り
・不規則な食事
が続けば、どれだけ運動を頑張っても体は思うように変わりません。
つまり、
食事8割・運動2割
このバランスは、決して大げさではないのです。
1-3 「男性」と「女性」で異なるボディメイクの目的とポイント
男女では、目指すスタイル・体質・ホルモンの働きが違うため、食事のポイントも少し変わります。
● 男性の特徴とポイント
・筋肉がつきやすい
・代謝が高いので太りにくい
・上半身を引き締めたいという方が多い
→ タンパク質+炭水化物の量をしっかり確保することが重要。
● 女性の特徴とポイント
・筋肉がつきにくく、下半身に脂肪がつきやすい
・ホルモンの影響でむくみやすい
・「引き締めつつ、ほどよい丸み」を作りたい方が多い
→ 過度な食事制限NG。タンパク質・鉄分・食物繊維を意識することが大切。
どちらも共通して言えるのは、
やみくもな食事制限は絶対NG
ということ。正しく食べることがボディメイク成功のカギです。
2 目的別に変わる!ボディメイク食事の基本ルール
2-1 筋肉を増やしたい人の食事(クリーンバルクの考え方)
筋肉をつけたいからと言って、好きなものをたくさん食べる「食べ放題バルク」は絶対に避けてください。
脂肪ばかり増えてしまい、あとで落とすのが大変になるからです。
そこで大切なのが クリーンバルク。
これは、余計な脂肪を増やさずに、必要な分だけ栄養を増やして筋肉を育てる方法です。
● クリーンバルクのポイント
・高タンパク質の食事(鶏むね肉・卵・魚・豆類など)
・良質な炭水化物(玄米・オートミール・さつまいも)
・余計な脂質は控える
・一度に大量に食べず、1日4〜5回に分けて食べる
また、筋肉はトレーニングのあとに発達します。
そのため、運動後1〜2時間以内にタンパク質+炭水化物を補うと、より筋肉が育ちやすくなります。
これは「筋タンパク質合成(MPS)」と呼ばれる働きがピークになるタイミングがあるためで、カナダ・マクマスター大学の研究でも確認されています(Moore et al., 2009)。
2-2 脂肪を落としたい人の食事(カロリーコントロールのコツ)
脂肪を落とすには、消費カロリーより少しだけ摂取を減らすことが基本です。
ただし、減らしすぎはNG。筋肉まで落ちてしまい、基礎代謝が下がり、逆に太りやすくなります。
● 無理のないカロリーコントロールのポイント
・1日の摂取を 普段より200〜300kcal減らす 程度でOK
・3食きちんと食べる(特に朝は抜かない)
・タンパク質は減らさない(筋肉を守るため)
・おやつはプロテイン+おにぎりorフルーツが便利
・ジュース・菓子パン・揚げ物を「毎日」から「週2以内」へ
脂肪が落ちるスピードは人それぞれですが、研究では
週に体重の0.5〜1%程度の減量が最もリバウンドしにくい
と言われています(Slater et al., Sports Medicine, 2019)。
2-3 リバウンドしにくい“ファスティング”の取り入れ方
最近人気のファスティング(断食)ですが、
やり方を間違えると筋肉が落ちたり、暴食につながる ため注意が必要です。
ここでお伝えするのは、いきなり1〜3日完全に食べないタイプの断食ではなく、
「プチ断食(16時間空ける食事法)」 や
「夜だけ胃腸を休める方法」 といった、続けやすい方法です。
● リバウンドしにくいファスティングのポイント
・1日のうち 8時間だけ食べて、16時間は胃を休める(例:12〜20時で食事)
・食べる時間が短くなるだけで、総カロリーが自然に抑えられる
・食事の時間帯にはしっかり食べてOK(不足しすぎNG)
・水分は十分にとる(常温の水・お茶・炭酸水など)
● ファスティングの注意点
・初心者は いきなり長時間断食をしない
・頭痛・だるさが出る場合は無理せず終了する
・低血糖になりやすい人は医師に相談
・トレーニング前後の栄養が不足しないように調整する
アメリカの研究でも、間欠的ファスティング(いわゆる16時間断食)は体重管理に有効で、筋肉を大きく減らさずに脂肪が落ちやすい と報告されています(Tinsley & La Bounty, Nutrition Reviews, 2015)。
3 現実的に続ける!生活シーン別ボディメイク食事メニュー
仕事が忙しかったり、残業や飲み会が続いたり…。
「完璧に自炊」「毎日規則正しく」は、多くの人にとって難しいものです。
だからこそ、どんな生活スタイルでも続けられる“現実的な選び方” を知っておくことが大切です。
3-1 【自炊派】短時間で作れる高タンパク時短メニュー3選
料理が得意でなくても、10〜15分あれば作れる高タンパクメニューをご紹介します。
① 鶏むね肉のレンチン蒸し
材料:鶏むね肉、塩、こしょう、酒
作り方:
鶏むね肉を一口サイズに切る
調味料をかけ、耐熱容器に入れる
レンジで7〜8分加熱するだけ
✔ ほぐして冷蔵保存すれば、サラダ・丼・パスタに何でも使える万能たんぱく源。
② ツナ×卵の高タンパク炒め
材料:ツナ缶(ノンオイル)、卵、塩こしょう
作り方:
ツナと卵をフライパンで炒める
塩こしょうで味付けして完成
✔ たった5分で20g以上のたんぱく質を摂れる時短おかず。
③ 鮭のホイル焼き
材料:生鮭、きのこ、玉ねぎ、塩、ポン酢
作り方:
鮭と野菜をホイルに包む
トースターで15分焼くだけ
✔ 脂がサッと落ちるのでヘルシー。栄養価も高い。
3-2 【コンビニ派】選ぶだけでOK!ボディメイク向き商品リスト
忙しくて料理をする時間がない日もありますよね。
そんなときは コンビニの“選び方”を知っておけば、太らない&栄養バランスの良い食事が簡単に作れます。
● 主食(炭水化物)
・おにぎり(鮭・梅・昆布など具がシンプルなもの)
・玄米おにぎり
・サラダチキン入りのパスタサラダ(麺少なめタイプ)
● タンパク質
・サラダチキン(定番)
・ゆで卵2個
・豆腐(冷やっこ)
・ノンオイルツナ
・グリルチキンや焼き魚パック
● プラス1品(食物繊維・ビタミン)
・海藻サラダ
・野菜スープ
・カットフルーツ
● 組み合わせ例
✔ 玄米おにぎり+サラダチキン+海藻サラダ
✔ ツナサラダ+ゆで卵+バナナ
✔ 焼き魚パック+豆腐+小ライス
外食や飲み会の前は、こういった“軽めのコンビニメニュー”で調整すると、総カロリーを抑えやすくなります。
3-3 【外食派】居酒屋・ランチでも太らない選び方
外食は「太りやすい」と思われがちですが、選び方次第で十分ボディメイクを続けられます。
● 外食の黄金ルール
・最初にタンパク質(肉・魚・豆腐)
・揚げ物ではなく 焼く・蒸す・煮る を選ぶ
・主食は 小サイズ
・甘いドリンクは避ける(お茶や水がベスト)
● 居酒屋でのおすすめ
・刺身盛り
・冷やっこ
・焼き鳥(塩)
・焼き魚
・枝豆
・だし巻き卵
▼避けたいもの
唐揚げ、ポテトフライなどの“揚げ物オンパレード”
● ランチでのおすすめ
・和定食(焼き魚・定番定食)
・丼ものは控える
・サンドイッチは“卵・チキン系”を選ぶ
ポイントは、
「満腹になるまで食べず、腹7分目でストップ」
ということ。これだけで総カロリーがぐっと抑えられます。
3-3【自宅派】宅トレ×簡単食事で変わる1日のルーティン
家でトレーニングをする人は、食事との組み合わせで効率が大きく変わります。
● 朝
・プロテイン
・バナナ or オートミール
→ 朝に軽く糖質を入れると代謝が上がり、体が動きやすくなる。
● 昼
・鶏むね肉・卵・魚などのタンパク質中心
・主食はおにぎりや玄米
→ 午後の活動量が多い時間帯は、しっかり食べてOK。
● 夜(宅トレ後)
・プロテイン
・おにぎり
・野菜スープ
・魚 or 豆腐
→ トレーニング後は簡単でOK。タンパク質+消化の良い食事で回復が早くなる。

4 太りにくく筋肉がつく!食材&栄養バランスの実践ガイド
4-1 タンパク質・炭水化物・脂質の理想比率(PFCバランス)
ボディメイクで最も大切なのが、
P:タンパク質
F:脂質
C:炭水化物
の3つのバランスです。
一般的には、以下の比率が目安になります。
● 脂肪を落としたい人
P:30% F:20〜25% C:45〜50%
● 筋肉を増やしたい人
P:25〜30% F:20〜25% C:45〜55%
● なぜバランスが重要?
・タンパク質 → 筋肉の材料
・炭水化物 → トレーニングのエネルギー
・脂質 → ホルモンバランスを整え、痩せやすい体を作る
どれが欠けても、筋肉はつきにくく、太りやすい体になります。
4-2 筋肉を育てる「食べるタイミング」戦略
食べ物の内容だけでなく、いつ食べるか も大切です。
● トレーニング前(1〜2時間前)
・バナナ
・おにぎり
・プロテイン
→ エネルギー補給で動ける体を作る
● トレーニング後(30〜60分以内)
プロテイン
おにぎり or 低脂質のパン
→ 筋肉の回復スイッチが入りやすい時間帯
※運動により気持ち悪さを感じる場合や食べたくないと感じる場合は、時間をおいて食べられるようになってからでOK
● 就寝前(お腹が空いている時のみ)
・ギリシャヨーグルト
・プロテイン
→ 夜の間に筋肉の材料を補給できる
何を食べるかよりも、
いつ食べるかを整えるほうが効果が出ることも多い
のがボディメイクの面白さです。
4-3 栄養を逃さない調理・保存のコツ
せっかく選んだ食材でも、調理や保存の方法によっては栄養が逃げてしまいます。
● 調理のポイント
✔ 野菜は切ってから長時間置かない(ビタミンが逃げやすい)
✔ 電子レンジ調理は栄養が残りやすい
✔ 茹で汁もスープに使うと栄養を無駄にしない
● 保存のコツ
✔ 調理したら 粗熱を取って冷蔵
✔ 食材はまとめて焼く・蒸す → 3日以内に食べ切る
✔ 鶏むね肉や魚は 作り置きして冷凍でOK
調理と保存を工夫するだけで、
「食べる量は同じなのに、体が変わる」
という嬉しい感覚を得られます。
5 ボディメイクを成功に導く継続のコツ
ボディメイクは「正しいやり方」よりも、実は 続けられるかどうか が一番のポイントです。
ここでは、明日からすぐに取り入れられる続く工夫をお伝えします。
5-1 完璧主義を捨てる7割できれば合格の思考
ボディメイクが挫折する理由の多くは、
「完璧にやらなきゃ」 という気持ちです。
・今日はお菓子を食べてしまった
・外食が続いてしまった
・トレーニングできなかった
そんな日は誰にでもあります。
大切なのは、次の日に戻せるかどうか。
● 7割できればOKのメリット
✔ 気持ちが楽になり、続けやすい
✔ 少しの乱れが大きな挫折に変わらない
✔ 継続=結果につながる
完璧じゃなくていいと思えると行動に安定感が出て、気づけば体がしっかり変わっています。
5-2 食事記録アプリ・SNS活用でモチベ維持
食事や体重は、見える化 すると継続がぐっと楽になります。
最近は、スマホのアプリを使えば自動で栄養計算までしてくれるため、知識がなくても続けられます。
● おすすめの記録アプリ
あすけん
https://www.asken.jp/
→ 食事を撮影するだけでカロリー・栄養バランスを自動計算してくれる人気アプリ。
MyFitnessPal(マイフィットネスパル)
https://www.myfitnesspal.com/
→ 海外でも主流。コンビニ食も多く登録されており便利。
FiNC
https://finc.com/
→ 歩数管理や体重管理もできる「健康総合管理アプリ」。
● SNSも活用する
・今日の食事を投稿
・体重の変化を記録
・他の人の成功例を見て刺激をもらう
「誰かに見てもらう」環境があるだけで、目標への意識が高まり、続けやすくなります。
5-3 週1のリセットデイで無理なく続ける
ボディメイクにおいて、週に一度
リセットデイ(整える日)
を作るのがおすすめです。
これは「チートデイ(好き放題食べる日)」ではなく、
乱れた週の流れを整えるための日 のこと。
● リセットデイの内容例
・栄養バランスの良い食事を3食とる
・軽く散歩する
・水をこまめに飲む
・夜は胃腸に優しいスープ中心
・お菓子・揚げ物は控える
リセットデイを1回入れるだけで、
週の後半でカロリーが乱れても調整しやすいのがメリット。
また、心理的にも「またここから整えれば大丈夫」と思えるため、長期的に継続しやすくなります。
6 まとめ:理想の体は、日々の一皿から作られる
ボディメイクは、特別な才能や強い意志が必要なわけではありません。
大切なのは、 毎日“少しだけ”良い選択を積み重ねること。
・食べる量よりも食べ方
・運動よりもまず食事
・完璧よりも継続
・我慢よりも工夫
これらを意識するだけで、体は着実に変わっていきます。