筋トレと有酸素運動、どちらを先にやるべき?順番で迷わなくなる完全ガイド

こんにちは!トレーナーの瀬ヶ沼です。
トレーニングを始めたばかりの方から、よくこんな質問をいただきます。
「筋トレと有酸素運動って、どっちを先にやった方がいいんですか?」
「走ってから筋トレをすると疲れちゃうけど、それで良いんでしょうか?」
「ダイエット目的なら有酸素から?それとも筋トレから?」
実は、この「順番問題」は多くの人が悩むポイント。
しかし一度考え方を理解してしまえば、もう迷うことはありません!
この記事では、筋トレ(無酸素運動)と有酸素運動の順番について、目的別に分かりやすく解説します。この記事を読み終わった頃には、あなた自身のトレーニング目的に応じて「今日の順番はこれだ!」と即決できるようになります。
筋トレと有酸素運動、それぞれの特徴を整理しよう
まずは基本を押さえましょう。
無酸素運動(筋トレ)
・短時間で強い力を発揮する運動
・主に糖(グリコーゲン)をエネルギー源とする
・筋肉を大きく・強くする効果
・基礎代謝を高める
有酸素運動(ランニング・ウォーキング・バイクなど)
・比較的軽い負荷を長時間続ける運動
・脂肪や糖をエネルギーとして使う
・脂肪燃焼・持久力アップに効果的
・心肺機能の強化
つまり、筋トレは「筋肉づくり」、有酸素は「脂肪燃焼や体力づくり」に特化しています。
この性質が、順番を決める大きなポイントになります。
結論から言うと「筋トレが先」の方が基本的におすすめ
多くのケースで 「筋トレ → 有酸素運動」 の順番が効果的です。
理由は大きく3つあります。
(1) エネルギーを効率よく使える
筋トレは強い力を発揮するために糖を大量に消費します。
先に有酸素をして糖を使い切ってしまうと、筋トレでパワーが出なくなり質が下がる。
よって、筋トレを先にやることで最大限の力を発揮できる。
(2) 成長ホルモンの分泌を活かせる
筋トレを行うと「成長ホルモン」が分泌されます。これは脂肪分解を促進する作用があり、その後に有酸素を組み合わせると、効率よく脂肪を燃焼できます。
(3) ケガのリスクを減らせる
有酸素で疲労した状態で筋トレをすると、フォームが乱れやすく関節や筋肉を痛めやすくなります。
集中力が必要な筋トレを先に終わらせてしまった方が安全です。
逆に「有酸素を先にやる」方が良い場合は?
すべての人に「筋トレ先」が正解というわけではありません。
次のような目的がある方は「有酸素 → 筋トレ」も選択肢になります。
(1)マラソンや持久系スポーツのパフォーマンス向上が目的
競技に直結する心肺持久力を高めたい場合は、有酸素を最優先すべき。
先に有酸素を行うことで「疲れた状態でも動ける体」を作れる。
(2)ウォームアップ目的
軽めのジョギングやバイクを5〜10分入れてから筋トレに入ると、体温が上がりケガ予防になる。
ただし、これは「有酸素運動」というより「準備運動」に近い位置づけ。
(3)ダイエットで「とにかく走りたい!」というモチベーション維持
精神的に「まず走りたい!」という人は有酸素からでもOK。
トレーニングは続けることが一番大切なので、やる気を優先するのも大事。

目的別「最適な順番」完全ガイド
ここまでを踏まえて、目的別にまとめます。
◆ 筋肉をつけたい → 筋トレ → 有酸素
先に筋トレで全力を出す
その後の有酸素は軽めでOK(20〜30分のウォーキングなど)
◆ ダイエットしたい(脂肪を落としたい) → 筋トレ → 有酸素
筋トレで成長ホルモンを分泌
その後の有酸素で脂肪燃焼を最大化
◆ 体力をつけたい・マラソンの練習をしたい → 有酸素 → 筋トレ
ランやバイクで持久力を優先
その後に補強として筋トレを行う
◆ 健康維持・運動習慣を作りたい → どちらでもOK
続けられる順番を選ぶ
その日の気分や体調で変えて良い
順番以外に大切なポイント
「順番」だけにとらわれず、以下も意識するとさらに効果が高まります。
(1)トータル時間と強度
筋トレ60分+有酸素60分はオーバーワークになりやすい
初心者は 筋トレ30分+有酸素20分 程度で十分
(2)栄養補給
空腹で長時間の有酸素をすると筋肉を分解しやすい
トレーニング前は軽くエネルギー補給(バナナ・おにぎりなど)がおすすめ
(3)睡眠と回復
筋トレと有酸素を組み合わせると疲労も大きい
休養日や睡眠の確保も計画に入れましょう
よくある間違いとその改善法
トレーニングの順番で迷う人の多くは、次のような「落とし穴」にはまっていることが多いです。
(1)有酸素を長時間やってから筋トレに挑む
先にランニングを40分以上してから筋トレを始めると、グリコーゲンが枯渇してしまいます。
結果、筋トレでは重量を扱えず、筋肉に刺激を与えられません。
→ 改善法:筋トレを優先し、有酸素は短時間か別日に分ける。
(2)筋トレの後にハードな有酸素を入れすぎる
HIITや60分以上のランニングを筋トレ後に行うと、疲労が抜けにくくオーバートレーニングの原因になります。
→ 改善法:有酸素は「余力でできる範囲」にとどめ、強度の高い日と低い日を分ける。
(3)空腹で長時間の有酸素をする
脂肪が燃えると勘違いしがちですが、筋肉を分解してしまうリスクが高いです。
→ 改善法:軽く糖質を補給してから行い、空腹時はウォーキング程度に抑える。
「同日」か「別日」か?効率をさらに上げる工夫
多くの方は「筋トレと有酸素を同じ日にまとめてやる」パターンですが、時間や目的によっては分ける方法も有効です。
◆ 同じ日にやるメリット
ジムに行く回数が少なくて済む
成長ホルモンの分泌を活かしやすい
仕事や家庭の予定と両立しやすい
◆ 別日にやるメリット
1回あたりの集中度が高まる
筋トレの日は全力で筋肉に、ランの日は全力で心肺に取り組める
回復も早く、疲労が蓄積しにくい
◆ おすすめスケジュール例
ダイエット目的:
「筋トレ+軽め有酸素」を同日週2〜3回
筋肉を増やしたい:
筋トレ中心の日と有酸素の日を分ける
マラソン練習:
有酸素の日をメインに、補強で週1〜2回筋トレ
実際のジム活用法:こんなメニューがおすすめ
具体的なイメージを持ちやすいように、目的別の「1日の流れ例」を紹介します。
◆ ダイエット目的
ウォームアップ(バイク5分)
筋トレ(全身:スクワット・ベンチプレス・ラットプルダウンなど30分)
有酸素(ウォーキングや軽めのジョグ20〜30分)
→ 無理なく脂肪燃焼を最大化
◆ 筋肉増量目的
軽い有酸素(5分)
筋トレ(部位別でしっかり追い込む40〜60分)
有酸素は省略か、クールダウン程度(10分)
→ 筋肉に集中し、消費カロリーは抑える
◆ マラソン練習
有酸素(インターバル走やLSDなど60分)
補強筋トレ(体幹・スクワット・ヒップリフトなど20分)
→ ランニングのパフォーマンスを優先しつつ、ケガ予防
順番を超えて大切な「習慣化のコツ」
ここまで順番の理論を深掘りしてきましたが、実は一番大事なのは「続けられるかどうか」です。
そのためのコツを最後にお伝えします。
◆ (1) 完璧を目指さない
今日は疲れているから有酸素だけ、でもOK
順番よりも「動いたこと自体」をまず評価する
◆ (2) 記録をつける
トレーニング内容をスマホにメモする
「筋トレ→有酸素をやったら体重が落ちた」など効果を可視化できると続きやすい
◆ (3) 環境を整える
ランニングマシンのあるジムを選ぶ
筋トレ器具と有酸素マシンが近いジムなら移動もスムーズ
◆ (4) トレーナーに相談する
独学だと迷いが増える
プロに「目的に合った順番とメニュー」を決めてもらうと確実
まとめ:順番に迷わないための最終結論
基本原則:筋トレ → 有酸素
持久系競技の人:有酸素 → 筋トレ
ダイエットやボディメイク:筋トレで代謝を上げてから有酸素で燃焼
健康維持や習慣化:順番よりも「継続」が最優先
つまり、順番は「目的に応じて変える」のが答えです。
そして一番大切なのは「迷わず取り組める仕組みを作る」こと。
今日からはもう「どっちを先にしよう…」と悩む必要はありません。
あなたの目的に合わせて、スッキリと決断してトレーニングを楽しんでください!