有酸素運動と筋トレ、どっちを先にやるべき?目的別にわかる最適な順番とは
ダイエットや健康のために、有酸素運動と筋トレを両方やっているという人、最近とても増えていますよね。
でもこんな疑問、ありませんか?
「筋トレしてから走った方がいいの?」
「ランニングの後に筋トレだと意味ない?」
「脂肪燃焼効果を高めるにはどっちが先?」
実はこの「順番」、どっちを先にやるかで効果が変わることが、最近の研究でも分かってきています。
そこで今回は、目的別に「どっちが先が効果的か」について紹介します!
1.目的によって順番が変わる!
ズバリ結論から言うと、順番は「何を目的にするか」で変えるのがベストです。
例えば、ダイエットや脂肪燃焼が目的なら「筋トレを先にやる」のが効果的。
逆に、カロリーをたくさん消費したいなら「有酸素運動を先にやる」方が良いというデータもあります。
筋肉を増やしたい人は、当然「筋トレが最優先」。
持久力を高めたい人は「有酸素運動からスタート」する方が良いとされています。
また、血圧や血管の健康を良くしたいという目的の場合は、「筋トレ→有酸素運動」の順番が有効とされた研究もあります。
このように、「どちらが絶対正しい」というわけではなく、自分の目的に合わせた順番を選ぶことが大切なんです。
2.ダイエット・脂肪燃焼には「筋トレ→有酸素」
2025年、中国で行われた「運動の順番で脂肪の減り方は変わるのか?」という実験で、
筋トレを先にしてから有酸素運動をするグループと、有酸素運動をしてから筋トレをするグループを比べたところ、筋トレを先に行ったグループの方が、特に内臓脂肪の減少が大きいという結果が出ました。
つまり、脂肪を落としたい人には「筋トレ→有酸素運動」の順番がオススメというわけです。
では、なぜ筋トレを先にすると脂肪が燃えるのでしょうか?
その理由のひとつとして、筋トレによって「成長ホルモン」や「アドレナリン」などのホルモンが分泌され、それが脂肪燃焼を促進する働きを持つことが挙げられます。
また、筋トレでグリコーゲン(糖)が先に消費されることで、後に行う有酸素運動ではより脂肪をエネルギーとして使いやすくなるとも言われています。
3.「筋肉をつけたい人」も、筋トレを先に!
アメリカのアイオワ州立大学の研究でも、「筋肉をつけたいなら筋トレを先にやるべき」とされています。
有酸素運動を先にやってしまうと、体が疲れてしまって筋トレに十分な力を発揮できなくなるからです。
筋肉を増やすには、ある程度の負荷をかけて「筋繊維をしっかり刺激する」必要があります。
そのためには、筋トレに集中できる体力を残しておくことが重要。
有酸素運動でヘトヘトになってからの筋トレでは、どうしても質が落ちてしまうので、筋肉を育てたい人は「まず筋トレ」です。
4.カロリー消費を狙うなら「有酸素→筋トレ」
ちょっと意外かもしれませんが、カロリーを多く消費したい人には「有酸素運動→筋トレ」の順番が効果的という研究もあります。
運動習慣のない15人の女性を対象に、有酸素→筋トレと、筋トレ→有酸素の2つのパターンを比較した研究では、
有酸素運動を先に行ったグループの方が、1回の運動で消費したカロリーが平均して30kcalほど多かったという結果が出ています。
この差の理由としては、運動後も代謝が高い状態が続く「アフターバーン効果」が関係していると考えられます。
有酸素運動の後に筋トレをすることで、アフターバーン効果がより大きくなり、結果的にカロリー消費が増えるというわけです。
短時間でしっかりカロリーを消費したい人には、こちらの順番もおすすめです。
5.血圧や血管を良くしたい人は「筋トレ→有酸素」
高血圧や動脈硬化など、血管の健康を気にしている人は、筋トレを先に行った方が運動後の血圧や動脈の硬さを示す指標が改善されやすくなります。
ただし、年齢や運動の強度によってこの効果は変わる可能性があるため、血圧や心疾患がある人は、運動の順序について医師やトレーナーと相談するのがベストです。
6.順番よりも大事なこと
ここまでさまざまな研究やデータを紹介してきましたが、「順番にこだわるより、まずは継続することが一番大事」ということが一番大切です。
順番にとらわれて運動が億劫になってしまっては本末転倒です。
気分に合わせて順番を変える日があっても大丈夫。
疲れている日は軽めにするなど、自分に合ったペースで続けていくことが、最終的に一番効果をもたらします。
7.まとめ
有酸素運動と筋トレの順番は、「どちらが正しい」というよりも、「目的に合っているかどうか」で判断することが大切です。
脂肪を落としたいなら筋トレを先にやるのがベスト。筋肉をつけたい人も同じく筋トレ優先です。
逆に、カロリーをたくさん消費したい、あるいは持久力を高めたい人は、有酸素運動を先にすると効果的。
血管の健康を考えるなら、筋トレを先にする方がいいというデータもあります。
でも何より大事なのは、「自分が続けられる運動を見つけること」
楽しく続けることで、自然と体も変わっていきます。