基礎代謝の上げ方:食事・運動・生活習慣で身体の燃える力を取り戻す方法

みなさん、こんにちは!トレーナーの瀬ヶ沼です!
ダイエットをしてもなかなか痩せない、昔より太りやすくなった、冷え性や疲れやすさが気になる…。
こうした悩みの根本には、「基礎代謝」の低下が関係していることが多くあります。
基礎代謝とは、私たちが何もしなくても生きているだけで消費するエネルギーのことです。
呼吸や体温維持、心臓を動かすなど、生命を維持するために使われるエネルギーで、1日の消費カロリーのうち約60〜70%を占めています。
つまり、基礎代謝が高い人ほど、何もしなくても太りにくく痩せやすい体を持っているということ。
逆に基礎代謝が下がると、同じ食事量でも太りやすくなり、ダイエットがうまくいかなくなってしまいます。
このブログでは、そんな「基礎代謝を上げる方法」について、筋トレ・食事・生活習慣などあらゆる角度から詳しく解説していきます。
基礎代謝とは?その仕組みを理解しよう
まずは基礎代謝の正体をしっかり理解しましょう。
基礎代謝量は、主に以下の要素で構成されています。
・筋肉(骨格筋):約20%
・肝臓:約20%
・脳:約20%
・心臓・腎臓などの臓器:約20%
・その他(皮膚など):約20%
よく「筋肉量が多い人は基礎代謝が高い」と言われますが、実際には筋肉だけでなく、内臓の働きや脳の活動なども関係しています。
そのため、単純に筋トレだけでなく、体全体の健康バランスを整えることも重要になります。
基礎代謝が下がる原因
多くの人が「年齢とともに基礎代謝が落ちる」と感じます。確かに加齢も一因ですが、実はそれ以外にも多くの原因があります。
① 筋肉量の減少
運動不足や加齢により筋肉が落ちると、基礎代謝は確実に下がります。
筋肉はエネルギーを多く消費する組織であり、筋肉1kgで1日あたり約13kcalを消費すると言われています。
筋肉が減ると、同じ生活でも消費カロリーが少なくなるため、太りやすくなります。
② カロリー不足・過度な糖質制限
実は多くのダイエッターが陥る罠がこれです。
「食べなければ痩せる」と思って極端に食事量を減らすと、体は“省エネモード”になり、
基礎代謝を下げてエネルギー消費を抑えようとします。
特に糖質を極端にカットすると、体がエネルギー不足に陥り、筋肉を分解してエネルギー源に変えてしまいます。
これにより筋肉量が減り、さらに基礎代謝が落ちるという悪循環が起きるのです。
つまり、「食べない=痩せない」という状態に陥るのは、基礎代謝の低下が原因なのです。
③ 睡眠不足
睡眠は成長ホルモンの分泌に関係しており、このホルモンが筋肉の修復や代謝促進に関わっています。
睡眠の質が悪いと、代謝が落ちやすく、太りやすい体質に傾きます。
④ ストレス
ストレスによって分泌される「コルチゾール」というホルモンは、筋肉の分解を促進します。
また、自律神経が乱れると体温調節やホルモンバランスも崩れ、基礎代謝の低下につながります。
基礎代謝を上げる5つの方法
では、具体的にどうすれば基礎代謝を上げられるのでしょうか?
ここでは、科学的根拠に基づいた5つの方法を紹介します。
① 筋トレで筋肉量を増やす
基礎代謝アップの王道はやはり「筋トレ」です。
特に大きな筋肉(太もも・お尻・背中)を鍛えることで、代謝を効率的に上げることができます。
おすすめの筋トレ種目:
・スクワット(下半身全体を鍛える)
・デッドリフト(背中と脚を同時に鍛える)
・ベンチプレス(上半身の筋肉を使う)
・プランク(体幹を安定させる)
筋トレを継続すると、安静時代謝量(何もしていないときの消費エネルギー)が上昇します。
週2〜3回の筋トレでも効果は十分です。
② 有酸素運動でエネルギー代謝を高める
ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動は、脂肪燃焼に加えてミトコンドリアの働きを活発にする効果があります。
ミトコンドリアは体内でエネルギーを生み出す「発電所」のような存在。
定期的な有酸素運動は、細胞レベルで基礎代謝を高める助けになります。
ポイントは、「息が少し上がるくらいの強度で30分前後」。
無理せず続けることが何より大切です。
③ 食事で「燃える体」を作る
食事は代謝を支える重要な要素です。以下の3つを意識しましょう。
1. タンパク質をしっかり摂る
筋肉の材料であるタンパク質は、基礎代謝を維持するうえで不可欠です。
体重1kgあたり1.2〜1.6gを目安に摂取しましょう。
(例:体重60kgの人なら1日72〜96g)
2. 糖質を極端に減らさない
糖質は脳や筋肉の主要なエネルギー源。
不足すると筋肉の分解が進み、代謝が低下します。
白米やパンを完全にカットするのではなく、玄米・オートミール・さつまいもなどの良質な糖質を適度に摂取しましょう。
3. ビタミン・ミネラルも意識する
代謝をスムーズに行うには、ビタミンB群やマグネシウム、鉄などの栄養素が欠かせません。
野菜・果物・海藻・ナッツなどをバランスよく取り入れましょう。
④ 体温を上げる生活習慣を取り入れる
体温が1℃下がると、基礎代謝は約13%下がるとも言われています。
冷えを防ぐために以下を意識しましょう。
朝起きたら白湯を飲む
シャワーだけでなく湯船に浸かる
冷たい飲み物を控える
体を温める食材(生姜、根菜、唐辛子など)を摂る
「温活」は代謝アップに直結します。
⑤ 睡眠とストレスケアを見直す
成長ホルモンは睡眠中(特に入眠後3時間)に最も多く分泌されます。
寝不足は筋肉の回復を妨げ、代謝を低下させる原因に。
睡眠時間は7時間前後を目安に、質の高い睡眠を確保しましょう。
また、ストレスを感じるとコルチゾールの分泌が増え、筋肉の分解を促します。
軽い運動や深呼吸、趣味の時間を取り入れて、リラックスする時間を意識的に持つことが大切です。

「食べて代謝を上げる」ことの大切さ
ダイエット中こそ、「食べる」ことが重要です。
特に女性に多いのが、「カロリーを減らしすぎて代謝が落ちてしまう」ケース。
カロリー不足が続くと、体は飢餓状態を察知し、「エネルギーを節約するモード」に入ります。
すると、脂肪だけでなく筋肉も分解され、ますます基礎代謝が低下していきます。
これは「食べないのに痩せない」状態の典型的なパターン。
ダイエットの基本は、“適切に食べて、動く”ことです。
年齢別に見る基礎代謝の上げ方のコツ
・20〜30代:筋肉を増やす絶好の時期。筋トレ習慣を確立しよう。
・40〜50代:ホルモンバランスの変化で代謝が落ちやすい。タンパク質と睡眠の質を意識。
・60代以降:無理な運動よりも継続できる軽い筋トレと有酸素運動を。食事で栄養をしっかり摂ることが重要。
今日からできる!基礎代謝を上げる1日の過ごし方と実践ポイント
ここまでで、基礎代謝を上げるために大切な要素を理解できたと思います。
では実際に、どんな1日を過ごせば基礎代謝が上がるのか?
パーソナルジムのトレーナーとして、現場でお客様にご提案している「1日の流れ」をご紹介します。
朝:代謝スイッチを入れる時間帯
朝は1日の代謝を決めるスタートタイム。
まずは コップ1杯の白湯 を飲んで内臓を目覚めさせましょう。
体温が上がり、血流が良くなることで代謝がスムーズに動き出します。
朝食は抜かないことが大切です。
寝ている間に低下した血糖値を回復させ、体を“エネルギー燃焼モード”に切り替えるためです。
おすすめは、
・タンパク質(卵・納豆・ヨーグルト)
・炭水化物(オートミールや玄米)
・野菜や果物(ビタミン・ミネラル補給)
これらを組み合わせた朝食をとると、1日の代謝がぐっと上がります。
日中:動いて「燃える」体を維持する
日中の過ごし方も基礎代謝に影響します。
デスクワーク中心の方は、1時間に1度立ち上がって軽く体を動かすだけでも代謝が維持できます。
また、姿勢も重要なポイントです。
背中が丸まる「猫背姿勢」は呼吸が浅くなり、酸素摂取量が減ることで代謝が低下します。
逆に背筋を伸ばし、胸を開くようにすると自然と呼吸が深くなり、酸素供給が増えてエネルギー消費も高まります。
小さな工夫として、
・エスカレーターではなく階段を使う
・歩くときに腕をしっかり振る
・通勤時に背筋を意識する
といった習慣を積み重ねるだけでも、1日の消費カロリーは確実に増えます。
水分摂取が代謝に与える影響
意外と見落とされがちなのが「水分」です。
人間の体の約60%は水分でできており、代謝反応のほとんどは水の中で行われます。
水分不足になると、血流が滞り、栄養や酸素が筋肉や臓器に届きにくくなります。
これが結果的に基礎代謝を低下させる原因になります。
理想的なのは、1日あたり体重×30mlの水分を摂取すること。
(例:体重60kgの人=約1.8L)
コーヒーやお茶だけでなく、こまめに「水」を飲む習慣をつけましょう。
夜:睡眠前の習慣で代謝を整える
夜の過ごし方も重要です。
寝る直前までスマートフォンを見ていると、脳が興奮して自律神経のバランスが乱れ、睡眠の質が低下します。
その結果、成長ホルモンの分泌が減り、筋肉の修復や代謝アップの妨げになります。
寝る1時間前には照明を少し落とし、スマホやパソコンから離れましょう。
また、軽いストレッチや深呼吸を行うと副交感神経が優位になり、代謝を高めるホルモンの分泌が促されます。
筋トレ以外にもできる!代謝アップ習慣
「運動が苦手」「ジムに通う時間がない」という方も大丈夫。
日常生活の中で基礎代謝を上げる工夫はたくさんあります。
笑う:笑うことで腹筋や横隔膜が刺激され、血流が良くなる
よく噛む:食事中に咀嚼回数を増やすと顔や首まわりの筋肉が活性化
冷え対策をする:お風呂で体を温めるなどで冷えを防ぐだけでも代謝低下を防止
小さなことの積み重ねが、「燃える体」づくりにつながります。
代謝は育てるもの
基礎代謝は年齢とともに下がるものの、意識的な努力でいくらでも取り戻せる力です。
筋肉を動かし、しっかり食べ、よく眠り、心身のバランスを整える。
これを積み重ねていけば、あなたの体は確実に変わっていきます。
焦らず、自分のペースで“燃える体”を育てていきましょう。
まとめ:基礎代謝を上げて一生太りにくい体を手に入れる
基礎代謝を上げるためには、筋トレ・食事・生活習慣の3つをバランスよく整えることが大切です。
・筋肉を鍛えて消費エネルギーを増やす
・食事で代謝をサポートする
・睡眠やストレス管理でホルモンバランスを整える
そして何より、「食べて動く」ことを忘れないでください。
無理な食事制限は一時的に体重を減らせても、長期的には基礎代謝を下げてリバウンドを招きます。
今日からできる小さな習慣の積み重ねが、あなたの代謝を確実に変えていきます。
自分の体の「燃える力」を取り戻して、健康的で美しい体を一緒に目指しましょう!