【しみ対策】しみの種類によって変わる原因や予防方法を解説
しみ対策の基本は、なるべく紫外線を浴びないようにすることです。
また、食事バランスを整えることは、しみ予防のために必要不可欠です。
今回は、しみの種類とできる原因、しみの予防方法について解説します。

しみの種類
しみとは、肌に「メラニン」が溜まることで色が濃く見える状態のことをいいます。
悪いイメージがつきやすい「メラニン」ですが、紫外線などからDNAを守る天然の日傘のような役割を持っています。
しみは大きく、以下の4つに分けることができます。
①過剰産生型(肝斑、炎症性色素沈着、そばかすなど)
②増殖型(老人性色素斑など)
③後天的真皮メラノサイトーシス(ADM)
④混合・特殊型(①〜③の混合)
それぞれの原因や特徴などを解説していきます。
①過剰産生型
→肝斑、炎症性色素沈着、そばかすなど
【原因】紫外線、ホルモン
・紫外線
紫外線やブルーライトを受けることで皮膚に活性酸素が生じ、DNAを傷つけます。
それにより、ミトコンドリアが機能しなくなり、より活性酸素が出やすい状態に陥ります。
メラニンを分泌させるシグナル(サイトカイン)を起こしやすくなり、メラニンが肌に貯留していきます。
ターンオーバーターンオーバーが間に合わないとこの貯留したメラニンがシミとなり、濃く長く残る可能性が高くなります。
・ホルモン
肝斑は妊娠中にできやすいです。これは、エストロゲンがめちゃくちゃ高まることに起因しています。
エストロゲンが高くなりやすい食事(ホルモンを乱す食事)となればシミはできやすくなると言えます。
【特徴】比較的表皮にできやすい
肝斑:20〜50代の女性、顔の中心部に発症しやすい。
炎症性色素沈着:ニキビやヤケド等の外傷後にできやすく、炎症が治ると黒い斑点が残る。
そばかす:幼少期に出現し、思春期にピーク。遺伝的要因が強い。
②増殖型
→老人性色素斑など
【原因】紫外線・可視光、酸化しやすい油・抗酸化物質不足、ターンオーバーの低下
ホルモンの影響は非常に少ないと言われています。
【特徴】比較的表皮にできやすく、30代後半〜40代に出現し、60歳以上に急増します。
顔面、手背、前腕伸側、肩、上背部など、長年日光にさらされる部位にできやすいです。
真皮にできると、食事での改善は極めて難しくなります。
③後天的真皮メラノサイトーシス(ADM)
皮膚の真皮層にメラノサイトが異常に増えることで起こります。
先天性グループ(出生児から出現してる)と後天性グループ(メラノサイトーシスが生まれつき肌に埋め込まれているものが紫外線などを受けることをきっかけに発火する)に大別されます。
【原因】紫外線・可視光・摩擦や炎症、ホルモン、酸化しやすい油・抗酸化物質不足、ターンオーバーの低下
【特徴】斑点状のしみ。主に20歳以上に発生し、肝斑やそばかすに似ている
食事での改善は極めて難しいしみです。
④混合・特殊型(①〜③の混合)
→混合型肝斑、薬剤性(ミノサイクリン等)
上記の他に、しみからイボのように盛り上がった「脂漏性角化症」や、海やレジャーなどでの急激な日焼けの後、首~背中にかけて花弁状のしみが広がる「花弁性色素斑」などもあります。
しみの原因
しみはある程度年齢を重ねてからできることが多い傾向にあります。主な原因は紫外線ですが、その他にストレスや虫刺され、ニキビなどがしみの原因になることもあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

紫外線
紫外線は、しみの最大の原因です。
紫外線を浴びると、皮膚を守ろうとする機能が働き、表皮にあるメラノサイトという色素細胞ではメラニン色素がつくられます。その後、メラニン色素はターンオーバーによって排出されますが、ターンオーバーがうまくいかなくなったり、過剰に生じたメラニン色素が皮膚のなかに残ったりしてしまうとしみができやすくなります。
生活習慣
食生活の乱れ、運動不足、睡眠不足、強いストレスなどにより、自律神経が乱れると、肌のターンオーバーの周期が乱れることがあります。それにより、表皮でつくられたメラニン色素の排出がうまくいかなくなると、しみができやすくなります。
虫刺され・ニキビ
虫刺されやニキビによる肌の表面の炎症や、それによって生じたかゆみや痛みなどを触って刺激を与えてしまうことによる摩擦から肌を守ろうとする際、メラニン色素が生成されます。それが肌の内部に残り、色素沈着が生じるとしみができやすくなります。
ポイントは“ターンオーバー”
ターンオーバーとは?
基底層にあるケラチノサイトという表皮角化細胞が分裂し、徐々に皮膚の表面に押し出され、やがて垢となってはがれ落ちていく一連の過程のことをいいます。
言わば、「皮膚の新陳代謝」
ターンオーバーが繰り返されることで、肌は健康な状態を保っています。
ターンオーバーの周期は基本「約28日」
ターンオーバーが低下すると、古くなった角質が肌表面に溜まったままになり、しみ、しわ、毛穴の詰まり、くすみなどの肌トラブルが起こりやすくなります。
ターンオーバー低下を防ぐために、生活習慣を整えることが大切です。
【しみ予防】しみを繰り返さない生活習慣
しみを予防・改善する生活習慣をご紹介します。
肌のターンオーバーを整える
しみをつくらないためには、肌のターンオーバー周期を正常に保つことが重要です。
ターンオーバーがうまくいかない原因の多くは、「エネルギー不足」
過度な食事制限などにより、エネルギーが不足すると、ターンオーバーはうまく行われません。
また、ターンオーバーにはタンパク質、ビタミン、ミネラルと、ほぼ全ての栄養素が関与していることがわかっています。
食生活を整えることが、しみ予防には非常に重要です。
紫外線から肌を守る
しみの最大の原因である紫外線は、日焼け止めや日傘を使って効率良く防ぎましょう。日焼け止めを使うと、上空から降り注ぐ紫外線だけでなく、空気中に散乱する紫外線も防ぐことができます。
✔️適量を正しく使う
→クリームタイプ:パール2つ分
→リキッドタイプ:1円玉2個分
✔️こまめに塗り直す
→2〜3時間おき
また、肌の保湿により、外から受けるさまざまな刺激から皮膚を守ることも大切です。
しみ予防に効果的な食事
しみ予防に効果的な食事とは?
特に重要視したいのが「抗酸化物質を含む食材」です。
✔️ビタミンA(緑黄色野菜)
✔️ビタミンC(赤ピーマン、ブロッコリー、キウイ)
✔️ビタミンE(アーモンドやひまわり油)
✔️ポリフェノール(赤ワインやコーヒー、緑茶)
しかし、これを食べれば大丈夫!というわけではありません。
どの栄養素も補い合って機能するものですし、人によって不足している栄養素は違います。
主食・主菜・副菜(・汁物)が揃ったバランスの良い食事がいちばん効果的です。
十分な睡眠と適度な運動、ストレス対策
体を健康に保つことは、肌の健康を維持し、しみを防ぐのに重要な役割を果たします。
まず、たばこやアルコールは控えましょう。
また、寝ている間に皮膚に栄養が補給され、老廃物を外に出しているため、睡眠を十分に取ることも重要です。
休養を取るとともに適度な運動を心がけることによって、ストレスを軽減したり、ストレス解消の方法を見つけたりして心身の健康を保ち、しみを予防しましょう。
まとめ
表皮であれば、食事などでの改善ができる場合がありますが、真皮にできると食事での改善が極めて難しくなります。
まずはしみを作らないことがいちばん大切です。
予防法を頭に入れ、是非実践してみてください!