ダイエットのモチベーションを維持し続ける方法とやり方

こんにちは。トレーナーのYUKIです。今回は「ダイエットのモチベーションを維持し続ける方法とやり方」について、専門文献を交えながら、皆さま(特に外反母趾・更年期・“今から健康習慣を本気でつくる”という方)に向けて親しみを込めてお伝えしていきます。文章は少し長めですが、日々の投稿やお客様への指導にそのまま使える“実践アプローチ”も盛り込みますので、ぜひご活用ください!!
はじめに
ダイエットを始めた時には「よし、やるぞ!」という意気込みがあるものの、時間が経つとどうしてもモチベーションが下がったり、停滞期に入って「もういいかな」と諦めたくなったり…。実はこの「モチベーションの維持」こそが、ダイエット成功・維持の鍵になります。多くの研究が示しているように、体重を落とすことよりも「落とした体重を維持し続ける」ことの方が遥かに難しいのです。例えば、「体重を落とすことは可能でも、長期的に維持することは非常にチャレンジング」であると指摘されています。
というわけで、モチベーション維持のためには「始める時の熱意」だけではなく、「続けられる仕組み」「戻れない流れ」「自分が“なぜ”このダイエットをしているのか」という“目的・意義”が重要です。本稿では、文献をもとに「どんな心理・行動・環境がモチベーション維持に寄与するか」を整理しつつ、トレーナー視点で「具体的な方法・やり方」を皆様向けにご提案させていただきます!
1.モチベーション維持のために知っておきたい理論的背景
まず、なぜモチベーションが下がるのか、下がらないための仕組みを知っておくと“心の揺れ”に対して対応しやすくなります。
1-1 自己決定理論(Self-Determination Theory:SDT)
この理論は、人が「内発的(自分のやりたい)/外発的(誰かのために/義務的に)」という動機づけの違いを軸に、持続的な行動変化には“自主性(autonomy)”“有能感(competence)”“関係性(relatedness)”が鍵になるとします。
例えば、ダイエットを「健康になりたいから」「自分の身体を大切にしたいから」という“自分が選んだ理由”で動くと、長く続きやすく、逆に「誰かに言われたから」「見た目を褒められたいから」という理由だけでは、モチベーションが揺らぎやすいというわけです。
1-2 モニタリング・自己調整の役割
また、Determinants of weight loss maintenance: a systematic reviewというレビューでは、長期に体重を維持できる人の特徴として「体重/食事/運動の自己モニタリング」「エネルギー消費を上げる行動」「エネルギー摂取を抑える行動」が“強い証拠”として挙がっています。
つまり、「何をやるか決めただけ」ではなく「自分の行動を振り返る」「数値や記録で可視化する」ことが、モチベーションを下げずに維持する鍵ということです。
1-3 行動変化技術(Behaviour Change Techniques:BCT)
さらに、ある研究では、ダイエット/運動の継続に有効な技術として「目標設定」「自己モニタリング」「フィードバック」「計画立案」「段階的行動変化」などが挙げられています。
こういった“技術”を用いることで、モチベーションという“気持ち”だけでなく“行動を変える枠組み”を自分に組み込むことができます。
2.モチベーションを維持するための主要要素と実践ポイント
理論がわかったところで、実際にモチベーションを持続させるための「要素」と「方法」を整理します。トレーナー視点で「こうすれば使える」という具体策も含めます。
2-1 「なぜ(Why)」を明確にする
要素:目的・意義の内在化
SDTの観点から、自分自身が“これをやる意味”を明確にすることが大切です。「ただ痩せたい」では弱く、「将来、健康な身体で自分の人生を楽しみたい」「更年期を軽やかに過ごしたい」「足のトラブル(例:外反母趾)を予防したい」など、具体的にイメージできると強くなります。
実践ポイント:
•紙やスマホのメモに「私がこのダイエットをやる理由」を3〜5個書き出す(例:「50歳からの体力を支えるため」「好きな服を着て出掛けたいから」「孫と遊ぶ体力を残したいから」など)
•その理由を“1行キャッチフレーズ”にして、常に目に入る場所(手帳、スマホ待受、冷蔵庫横)に貼る
•定期的にその理由を振り返り、「今の行動はこの理由に沿っているか?」を問いかける
2-2 自己モニタリングとフィードバック
要素:行動・結果の可視化
レビューでも「体重・行動のモニタリング」が維持の予測因子として有力でした。
行動を見える化すると、「やった/やっていない」が明確になり、習慣化・モチベーションの安定につながります。
実践ポイント:
•毎週または毎日、自分の体重・ウエスト・体脂肪(あれば)+食事内容(簡単で可)+運動内容(何を・どれくらい)を記録する
•記録は“数字だけ”ではなく「今週良かったこと」「チャレンジだったこと」も一言添えると振り返りが深まる
•週に1回、自分の記録を見返し、「先週比どうか」「何 が成功だったか」「改善したいこと」を3つ書き出す
•記録を“公開”できる相手(トレーナー、SNSグループ、友人)と共有できる仕組みを作ると更に効果的:社会的制約・励みになる
2-3 小さな目標と段階的な行動変化
要素:段階的目標設定と実行
大きな目標(例:「-10kg」)だけだと、途中で停滞した時にモチベーションが揺らぎやすいです。行動変化技術の文献でも「段階的な行動変化(graded tasks)」が有効とされています。
また、少しずつ成功体験を積むことで“自信(自己効能感)”も高まり、モチベーション維持にもつながります。
実践ポイント:
•中期目標(3〜6ヶ月):例えば「週3回、30分の筋トレ+ウォーキングを習慣化する」
短期目標(今週/来週):例えば「今週は3日間、20分歩く」「玄関で靴を替えて帰宅後10分ストレッチをする」など具体的かつ達成可能なものに
•達成できたら「次に少しレベルを上げる」か「新しいチャレンジを追加」する
•目標を“行動”ベースにする:「体重を–5kg」ではなく「毎朝起きて10分ストレッチ」などにする
2-4 社会的サポート・環境整備
要素:関係性と環境の支援
環境・社会的な要因の研究はまだ十分ではないものの、サポート体制・環境整備がモチベーション維持に影響を与える可能性があります。例えば家に不健康な食べ物を置かないという物理的環境だけで“維持”が助けられたという報告もあります。
また、社会的支援(友人・家族・仲間)も「自分ひとりじゃない」という安心感・継続の後押しになります。
実践ポイント:
•「この日は友達と一緒にウォーキング」「ジムでトレーニングを予約しておく」など、誰かと“約束”を入れる
•家の冷蔵庫・キッチンを見直し、スナック・ジャンクフードの量を減らし、果物・野菜・たんぱく質源を手の届く範囲に配置する
•SNSなどでダイエット仲間をつくる、あるいはジムのトレーナーに定期的に報告する“チェックポイント”を持つ
•家族がいる場合は「私の今週の食事こうしたいから、夕飯をこうしよう」など協力を仰ぐと実現性が高まる
2-5 喜び・楽しさ(intrinsic enjoyment)を取り入れる
要素:内発的動機づけの強化
外的な動機(見た目/周囲の評価/期限付きの目標)だけでは、時間の経過とともに“冷めてくる”ことがあります。SDTでいうところの「自分が本当にやりたい/楽しいと感じる」「やっていて満足できる」要素を行動に組み込むことが、モチベーション維持に効きます。
実践ポイント:
•運動を「やらなきゃ」から「楽しみたいこと」に変える:例えば好きな音楽を聴きながらウォーキング、スタジオレッスンを試してみる、友人と「体を動かす時間」を共有する
•食事も「我慢するもの」ではなく「体を整える楽しみ」「自分をいたわるひととき」にする:新しいレシピを探す、色鮮やかな野菜を使う、おいしくて健康的な食材に投資する
•進捗を祝う(例:3ヶ月後にお気に入りの服を1枚買う/新しいトレーニングウェアをプレゼント)など“ご褒美”を設定する

3.モチベーションが揺れそうなときの“やり直し”テクニック
どんなに仕組みを作っても、人間なのでどうしても「今日は疲れた」「忙しくてやれなかった」「結果が出ない」「飽きた」という気持ちが出てきます。そんなとき、再びモチベーションを取り戻すための実践的な方法を紹介します。
3-1 停滞期・戻ってしまったときの“振り返り”
•記録を見返して「なぜうまくいかなかったか」を分析:例「今週忙しくて運動できなかった」「夜食が増えていた」「友達との外食が続いた」など
•その上で「次週に改善できること」を具体的に1つ決める(例:帰宅後15分だけでもストレッチ→夕食後の散歩10分)
•“失敗”を罪悪感にしないで、「再び軌道に戻るためのステップ」と捉えることがモチベーション回復には重要です
3-2 新たな目標・変化を加える
•行動がルーチン化して「マンネリ」になってきたら、新しいバリエーションを加えて変化を出しましょう。たとえば、ウォーキング→軽いジョギングに切り替える、筋トレ種目を変える、料理にスパイスを加えてみるなど
•目標設定も「体重-○kg」だけでなく「ランニング5km完走」「スクワット50回できるようになる」「階段を3階まで休まず上がる」など“機能的な目標”に変えてみる
•成功体験が見えなくなってきた時こそ、小さな“達成”を可視化してあげる。例えば「今月、食事記録を14日間連続でつけた」「夜のスナックを3日間我慢できた」など
3-3 環境・習慣の見直し
•“やらないといけない”行動が自分の生活リズムや環境と合っていない場合、たとえモチベーションが高くても続きません。自分の日常を振り返り、「いつ・どこで・何を」するかを見直しましょう。
•例えば「仕事から帰って疲れているからジムに行けない→家で10分だけ器具を使う」「外食が多くて食事コントロールが難しい→週に1回は作りおきしておく」など“ハードルを下げる”“仕組みをラクにする”ことが継続性を高めます。
•また、新たな習慣が“生活の一部”になるまでフォロー期間を設けることも有効。文献では「維持フェーズにおいて“行動介入を強化”したグループは維持率が高かった」という報告もあります。
3-4 サポートを強化する
•自分ひとりで抱え込むとモチベーションが揺れた時に踏ん張れなくなります。仲間・トレーナー・家族・SNSグループなど“応援してくれる環境”を持つことが重要です。
•定期的なチェックインを設ける(例:週に1回トレーナーに報告、月に1回仲間と成果をシェア)と「自分の行動を誰かに見せる」ことで継続に対する責任感・意識が生まれます。
•オンラインのフォーラム・SNSでも有効です。実際、オンラインコミュニティで“温かい歓迎コメント”を受けた参加者は行動継続率が高かったという研究もあります。
4.皆さまへの「今日から使える5ステップ」
ここまで読んで頂いた内容を、より実践に落とし込むために“今日から使えるステップ”を5つまとめます。読者・お客様がた、「よし、やってみよう!」と思えるように簡単にできるものを選びました。
・理由を書き出す:まず、「なぜ私はこのダイエットをするのか?」を紙に3つ書いて、見えるところに貼る。
・記録を始める:毎日または毎週、体重/ウエスト/運動量/食事内容(ざっくりでOK)を1行ずつ記録。特に今週「○○できた」「△△できなかった」をメモ。
・短期目標を設定する:今週の行動目標を“必ずできる小さなこと”で設定。例:「帰宅後1分間だけでも良いのでストレッチ」「プラス1食野菜を必ず取る」。
・サポートを決める:誰に(家族・友人・トレーナー)“今週こうします”と宣言する。可能なら毎日報告する時間を決める。
・振り返り&ご褒美を設定:週末に記録を振り返って、成功できたことを3つ、改善したいことを1つ。達成できたら“自身にご褒美”を用意(例:マッサージ10分/好きな雑誌購入/新しいトレーニングウェアチェックなど)。
この5ステップを継続していくことで、「やる気だけで頑張る」→「習慣として動ける」へと変わっていきます。私もクライアントさんとこの流れを一緒に作っていますが、モチベーションが揺れた時でも「記録を見る/振り返る/サポートを受ける」という3つの動作が再スタートのトリガーになります。
5.まとめ & トレーナーからのメッセージ
モチベーションを維持し続けるためには、「気持ちだけ」で頑張るのではなく、心理的・行動的・環境的な仕組みを組み込むことが大切です。今回紹介した理論・研究をもとに整理すると、主なポイントは:
• 自分自身の“なぜ”を明確にして、内発的な動機づけを育てる(SDT)
• 自己モニタリング(体重・行動・食事)と振り返りを習慣化する
• 小さな目標&段階的行動変化で成功体験をつくる
• 社会的サポートと環境整備を活用する
• 楽しさや意味を取り入れて“やらされ感”から“やっている感”へ変える
さらに、モチベーションが下がったときに備えて「振り返り」「環境見直し」「サポート強化」という“再起動”の仕組みを作ることも重要です。また、トレーナーとして皆さまにお伝えしたいことは、「完璧を求めず、続けられることに価値を置く」ということです。少しずつでも行動がつながっていけば、それが自信につながり、やがて“習慣”になります。習慣になると、モチベーションが高くなくても行動ができるようになります。
「今週も◯◯をやろう」「来月もこの記録を続けよう」という“未来の自分への約束”を、ぜひ一緒に育てていきましょう!!