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2025.08.27

空腹で筋トレするとどうなる?筋肉や脂肪燃焼への影響とおすすめの食事法

みなさん、こんにちは!トレーナーの瀬ヶ沼です。
お客様からよくいただくご相談のひとつに、
「朝食を抜いて空腹のまま筋トレしても大丈夫ですか?」
「仕事帰りにお腹が空いた状態でそのままジムに行っても平気ですか?」
といった質問があります。
確かに、空腹状態で運動すると「脂肪燃焼に効果的」という話を耳にしたことがある方も多いと思います。しかし実際にはメリットもあれば大きなデメリットも存在します。
今日は 空腹時の筋トレのメリット・デメリット・体への影響・効果 を整理し、最終的にトレーナーとしてどんな選択がベストかをお伝えしていきます。この記事を読めば「空腹と筋トレの関係」がすべて理解できるはずです。

空腹時の筋トレとは?

まず前提として「空腹時」とは、食事から長時間経過して血糖値が低下し、体がエネルギー不足の状態を指します。
例えば以下のようなシチュエーションです。
・朝起きてすぐ、朝食をとらずにトレーニング
・昼食を抜いて夕方そのままジムに直行
・仕事後に夕食を食べる前に筋トレ
つまり 体にすぐ利用できるエネルギー源(血糖や筋グリコーゲン)が不足している状態 で運動することを意味します。

空腹時トレーニングのメリット

空腹で筋トレを行うことには、確かにいくつかのメリットも存在します。

(1)脂肪燃焼が促進されやすい

空腹状態では血糖値が低いため、体はエネルギー源として脂肪を利用しやすくなります。
特に有酸素運動ではその効果が出やすく、「朝の空腹時ウォーキング」がダイエットに効果的と言われるのはこのためです。

(2)成長ホルモンの分泌が高まる

空腹状態は成長ホルモンの分泌を高めるという研究もあります。成長ホルモンは脂肪燃焼や筋肉修復に関わるため、一見すると筋トレにもプラスに働きそうです。

(3)消化器官に負担が少ない

満腹での運動は胃もたれや消化不良を引き起こすことがあります。空腹ならそうした不快感が少なく、体が軽く感じられることもあります。

空腹時トレーニングのデメリット

一方で、空腹状態での筋トレには多くのデメリットがあります。特に筋肉を成長させたい方にとっては注意が必要です。

(1)筋肉が分解されやすい

エネルギー不足の状態で筋トレを行うと、体は脂肪だけでなく筋肉中のアミノ酸も分解してエネルギーに変えてしまいます。
せっかく筋トレをしても 「筋肉を増やすどころか失ってしまう」 可能性があるのです。

(2)トレーニングのパフォーマンス低下

血糖値が低いと集中力が落ちたり、力が出なかったりします。その結果、扱える重量が下がり、トレーニングの質が低下してしまいます。筋肉は高強度の刺激によって成長するため、力が発揮できないのは大きなマイナスです。

(3)怪我や体調不良のリスク

低血糖状態での筋トレは、めまいやふらつき、動悸などを引き起こすことがあります。特にスクワットやデッドリフトのような全身を使う種目では、思わぬ怪我に繋がる危険があります。

(4)回復が遅れる

筋トレ後のリカバリーには十分な栄養が必要です。空腹状態で追い込みすぎると、トレーニング後に極度の疲労感が残り、翌日のパフォーマンスにも悪影響が出ます。

目的別に見た空腹時トレーニングの効果

◆ ダイエット目的の場合
脂肪燃焼の効率は上がる可能性があります。ただし筋肉量が落ちるリスクも高いため、長期的に見ると基礎代謝が下がって痩せにくい体になる可能性があります。


◆ 筋肉を増やしたい場合
空腹時の筋トレは完全に逆効果です。十分なエネルギーがないと筋肉に刺激を与えられず、分解も進むため、増量どころか筋肉が減る危険すらあります。


◆ 健康維持・運動習慣目的の場合
軽めの有酸素運動であれば空腹でも問題ありません。ただし筋トレを含む高強度の運動には向いていません。

トレーナーとしての結論:空腹で筋トレはおすすめしない

ここまでまとめると、空腹時の筋トレは確かに「脂肪燃焼効率が上がる」可能性はありますが、それ以上に 筋肉分解・パフォーマンス低下・怪我リスク といったデメリットが大きいのが現実です。
特に筋トレをして「筋肉をつけたい」「基礎代謝を上げたい」という方にとっては、空腹トレーニングは目的と真逆の効果をもたらしてしまいます。

「空腹で筋トレ=痩せる」の誤解

多くの方が「空腹で筋トレすると脂肪が燃える」と信じています。これは半分正解で、半分は大きな誤解です。
確かにエネルギーが枯渇しているとき、体は脂肪を燃料に使いやすくなります。しかし同時に筋肉も分解されやすくなるため、筋トレにおいてはむしろ逆効果になりやすいのです。
筋肉が減ると基礎代謝が落ち、結果的に「太りやすく痩せにくい体」になってしまいます。短期的な脂肪燃焼よりも、長期的な筋肉維持・向上のほうがはるかに重要であることを忘れてはいけません。

空腹時に起こる体の変化

空腹時に筋トレをすると、体の中では次のような変化が起こります。

(1)血糖値の低下

食事をしていないため、血糖値は下がっています。これにより集中力が落ち、頭がぼーっとしたり、筋肉に力が入りにくくなったりします。

(2)コルチゾールの分泌増加

ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されやすくなります。コルチゾールは筋肉を分解してエネルギーに変える作用があるため、筋肉を守りたい方にはマイナスです。

(3)脂肪と筋肉の同時分解

エネルギー不足を補うため、脂肪も筋肉も同時に分解して燃料とします。特に高強度の筋トレでは筋肉分解が優先されやすいといわれています。

空腹で筋トレする人が多いシーン

◆ 朝起きてすぐ
「朝活」として朝一番に筋トレする方が増えています。忙しい現代人にとっては効率的な時間の使い方ですが、朝は特に低血糖になりやすく、危険性が高いタイミングです。
◆ 仕事帰り
夕方〜夜にジムに直行するケース。昼食から時間が経っていると体は完全にエネルギー不足の状態になっています。
◆ ダイエット目的
「食べないで運動したほうが痩せそう」と考えて、意図的に空腹で筋トレする方もいます。しかし筋肉を削ってしまえば、ダイエット効率はむしろ下がってしまいます。

空腹で筋トレを続けるとどうなる?

短期間では大きな影響を感じにくくても、長期間続けると以下のようなリスクが出てきます。
・筋肉量の減少 → 代謝低下 → 太りやすくなる
・トレーニングの成果が出にくい
・疲労が抜けにくくなり、怪我のリスクが上がる
・集中力の低下によりフォームが崩れやすくなる
「なんだか最近筋肉がつかない」「疲労感が抜けない」と感じている方は、実は空腹でのトレーニングが原因かもしれません。

空腹時トレーニングが適しているケース

ここまでデメリットを強調しましたが、例外的に空腹時トレーニングが適している場合もあります。
・軽めの有酸素運動(ウォーキングやジョギング)
・脂肪燃焼を目的とした低強度の運動なら、空腹時でも大きな問題はありません。
・短時間のストレッチや自重トレーニング
・強度が低く、エネルギー消費が少ない場合は空腹でも可能です。
ただし「筋肉を増やす」「本格的にボディメイクする」目的であれば、空腹時は避けるべきです。

トレーニング前の栄養補給のポイント

最もおすすめなのは「トレーニングの1時間前に軽食をとる」ことです。
◆ 選ぶべき栄養素
炭水化物 … 筋トレの主なエネルギー源
タンパク質 … 筋肉の分解を防ぎ、修復を助ける
◆ 避けたいもの
脂質が多い食事(消化に時間がかかる)
食物繊維が多すぎる食事(お腹が張る)
◆ 具体的な例
・バナナ+プロテインシェイク
・おにぎり+サラダチキン
・ヨーグルト+はちみつ
・オートミール+少量のフルーツ

空腹でしか時間が取れない人の工夫

「どうしても朝しか時間がない」「仕事帰りは空腹でジムに行くしかない」という方もいらっしゃいます。その場合は以下の工夫を取り入れましょう。
・トレーニング前に BCAAやEAA を摂取(吸収が早く、エネルギーと筋肉保護に役立つ)
・少量でもいいのでバナナやゼリー飲料を摂る
・強度を下げ、時間も短めにする
・筋トレよりもストレッチや有酸素運動を優先する

プロのアスリートはどうしているか?

トップアスリートの中にも「空腹で朝練する」という人がいます。しかし彼らは練習後にすぐ栄養を補給する体制が整っており、またトレーニング内容も細かく管理されています。
一般の方がそれを真似すると、リスクのほうが大きくなってしまいます。プロと同じやり方を「正解」と考えるのは危険です。

トレーナーからの提案

私自身、多くのお客様を見てきましたが、空腹で筋トレをして長期的に成果を出せた方はほとんどいません。
逆に、トレーニング前に適切な食事を取り入れた方は、筋肉量の増加・体脂肪の減少・パフォーマンスの向上を確実に実感されています。
食事はトレーニングの一部。体を動かす前に、必要な燃料を入れてあげることが最も効率的で安全な方法です。

まとめ

・空腹時の筋トレは「脂肪燃焼」には効果があるように見えるが、筋肉分解・パフォーマンス低下・怪我リスクといった大きなデメリットがある
・筋肉をつけたい、健康的に痩せたい人には不向き
・軽めの有酸素運動なら空腹でも可だが、筋トレは推奨されない
・ベストは「トレーニングの1時間前に炭水化物+タンパク質の軽食をとる」こと
・どうしても空腹でしかできない場合は、強度を落とし、BCAAなどを活用する
結論:空腹で筋トレは基本的におすすめしない。可能な限り軽食をとってからトレーニングすることがベスト。

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